研究成果

2008年度 プラカデミア・サロン for Social Innovation 第7回 「社会的価値と評価(1):米国のソーシャル・エンタープライズとスケールアップ」

2009年5月28日

【第7回】 2008年12月11日
テーマ:社会的価値と評価(1):米国のソーシャル・エンタープライズとスケールアップ
進行:服部篤子研究員

■ゲストとの対話
James M. Mandiberg, Assistant Professor of Management and Social Enterprise, Columbia University School of Social Work
 これまで、社会事業の規模拡大や普及による事業展開を意見交換し、また、その課題に直面している組織をみてきた。そこで、改めて、社会セクターのスケールアップを考えるため、社会的企業の事業拡大について講演をお願いした。マンディバーグさんは、ヘルスケアの専門家で実務経験も多い。社会事業の立ち上げや、コンサルテーションも行なう。現在、日米の社会的企業を研究対象としているため、日本の状況をふまえて上で、規模の拡大について問題提起を行なった。
 社会的企業の規模拡大にあたり重要な視点は、何を拡大させたいか、である。社会的企業の場合、成功するためには必ずしも大きくなる必要はなく、小さくても成功する可能性がある。また、規模の拡大がインパクトの拡大を常に意味しているわけでもない。
 つまり、何を拡大させたいのか、ということをミッションに基づき考える必要がある。一般に小規模な組織からはじまる社会的企業は、組織の成長のためには、一人のリーダーに頼るのは危険であり、リーダーが疲弊することが多い。規模の拡大には、強い組織文化を培っていくことが優先される。

(服部篤子研究員)